2017/05/01 698

. 読書三昧 .

いよいよゴールデンウイークが始まりました。

伊勢市では菓子博が開催中。評判は上々でウイークデイでも入場に2時間待ち。

お土産を買うのにも長蛇の列のニュースに少しばかり腰が引けています。



先日、空き時間で立ち寄った本屋で見つけたミステリ。

帯の惹句「2017年このミス第2位」に惹かれ手に取ったのが若竹七海の「静かな炎天」。

彼女の名前は前から知ってはいましたが、なぜか縁がなく今まで一作も未読でした。

女探偵、葉村晶シリーズの最新作ですが、これがめっぽう面白い。

タフでクールで不運なヒロインにすっかりハマりました。

ドライでシニカル、色気のかけらもないのに魅力に溢れ、まるで翻訳小説のよう。

結末は毒気に溢れ、あっと驚く仕掛けたっぷり。

おまけにシリーズすべて文庫版という手軽さ。

さかのぼって第一作から全作を大人買いしました。



フリーターから始まり、探偵、フリーの調査員、そして現在は書店の店員。

20代から40代の現在まで、時代の風俗と共にストーリーが展開します。

近作では古書店に因んだミステリ小説のウンチクがたっぷりです。

作者 若竹七海の博覧強記ぶりにもびっくり、ニヤリ。

連休前にすでに未読はわずか一冊になり、何とも心細い限りです。

残りの休みはシリーズで名前の出たミステリを次々と読破する羽目となりそう。

この様子では、菓子博へ足が向くのはいつになるのやら、、。

読書三昧の連休になりそうな予感です。




2017/04/24 697

. 三重県立美術館 .

三重県立美術館の創立35周年の記念式典が4月22日に開かれました。

1982年に東海地区初の本格的美術館として誕生し,三重県の文化の象徴として、広
く県民に親しまれてきました。



記念展覧会の第一弾はベストオブコレクション展。

6000点に及ぶ収蔵品の中から、選りすぐりの名品が一挙公開です。

西洋絵画ではモネ、ルノアール、シャガール、ピカソなど地方美術館では珍しい
名画が揃っています。

日本画は菱田春草、横山大観、安井曾太郎などそうそうたる作品群。

竹内栖鳳の屏風「虎 獅子図」は圧巻の迫力です。

また三重県松坂出身の宇田荻邨の「祇園の雨」。

しみじみとした情感でまさに日本画の真髄を感じる名作です。



圧巻は県ゆかりの画家、曾我蕭白のコレクション。

放浪の末、県内の寺、素封家に数多くの絵を残しています。

「旧永島家襖絵」は前後期に分けて展示するほどの充実ぶり。

伊藤若冲に続き、今話題の奇想の画家蕭白の作品群は今回の目玉。

きっと多くのファンが満足すること請け合いです。



三重県立美術館の特徴は県ゆかりの美術の収集と、岡田文化財団を始め寄贈された
国内外の有名作品の所蔵にあります。

県民に愛され、日本に発信する文化基地としての三重県立美術館。

第二弾はオランダのアーティスト「テオ ヤンセン展」。

東海地区初めての展覧会です。

第三弾 三重県が生んだ国学者「本居宣長展」。

まさにグローバルとローカルが融合した記念展が続きます。

お楽しみに。



2017/04/17 696

. 沢村栄治 .

今年は三重県が生んだ伝説の名投手、沢村栄治の生誕100周年にあたります。

これを記念し、三月には伝統の巨人対阪神のオープン戦が伊勢で行われました。



地元の三重テレビでは記念番組が製作され、さながらNHKのファミリーヒストリー。

数々の秘話が紹介され、改めて彼の偉大さに触れる想いです。

京都商業高校では伊勢出身のバッテリーが当時無名の高校を甲子園へと導きました。

その後、アメリカ大リーグ選抜対全日本では高校生ながら大抜擢。

ベイブルース、ルーゲイリック等並みいる強打者から三振を奪う活躍を見せました。



果たして彼の当時の球速はどれくらいだったのでしょうか。

中京大の教授の分析によれば、160.4キロ。現代の大谷投手も真っ青の速さです。

その後アメリカ本土への遠征。

これが日本プロ野球の設立の大きなきっかけとなりました。

沢村は迷わず巨人軍へ。伝統の阪神戦ではノーヒットノーランを成し遂げます。



そして時代は戦争へ。召集のたび彼の肩は壊れてゆきます。

その後巨人軍との契約交渉が決裂。失意のまま最後の召集で戦死。若干27歳でした。

当時WBCが行われていれば、大リーグ入りは確実。

野茂投手の大先輩として歴史にその名が刻まれていたことでしょう。

平和があってこそのプロ野球。

きな臭い昨今ですが、楽しい観戦がいつまでも続く時代である事を祈らずにはいら
れません。






2017/04/10 695

. 酒場入門 .

桜がいよいよ満開。心弾む季節になりました。

入社式、入学式を済ませたピカピカの新人が颯爽と街を歩く姿が目立ちます。


酒場に出入りする新人諸君に心強い入門書をご紹介。

「酒場図鑑」。酒と肴をとことん楽しむためにという副題がついています。

目次を見るだけでワクワクする本。

いい酒場を見つけるコツとは。酒場の常連はここが違う。居酒屋での正しい注文の
仕方等々。

新人ばかりか、ベテランの呑み助でも思わず舌なめずりするような話題満載です。


まず最初にこう書かれています。

「いい酒場は普段目抜き通りにはない」。この一言でこの本のコンセプトが分かる
でしょう。

路地裏を歩けば暖簾、赤提灯の店。電飾看板に金を掛けた店などお呼びではない。

漏れてくるテレビの音、人々のざわめきも良い酒場を見分ける条件の一つかも。


私が感心したのが「いい酒場はつながって見つかる」の1節。

例えば商売が競合しないバーのマスターに美味い焼き鳥屋を聞く方法。

その逆もありで、評判のおでん屋の大将からいいバーの情報をもらう。

大体いい店はどこかで必ずつながるもの。これは経験上そのとおりです。


いいお客が常連にいるのが繁盛店の基本。

新人諸君、この本を読んで是非ともいい酒場のいい常連となって下さい。


技術評論社刊 税別1260円。






2017/04/03 694

. 小澤音楽塾 .

3月29日、小澤征爾音楽塾オペラプロジェクト「カルメン」が愛知県芸術劇場で開演。

ワクワク、ドキドキ。小澤ファンには待ちに待ったプログラムです。


今年で15回目のこのプロジェクト。若手の音楽家を育てる目的で設立されました。

今をときめくチェロ奏者宮田大も15歳で参加し、その後世界的な演奏家となりました。

今回も日、中、韓そして台湾の若手演奏家をオーディションで選抜。

一流の世界的オペラ歌手のバック、しかも小澤の指揮。

彼らにとって夢のようなステージです。


今回は演出がメトロポリタン歌劇場のデヴィッド ニース。

極力セリフを排し、簡潔なステージでアリアを盛り上げます。

総勢200人を越す出演者。カルメンに扮したサンドラ ピクス エディの妖艶さが出
色です。


4時間を超える大歌劇。さすがに指揮は小澤と若手の村上寿昭の二人制。

舞台にのめり込むと以外に違和感はありません。

これも音楽塾の指揮者育成プログラムの一環かもしれません。

オーケストラピットから思わず立ち上がって指揮する小澤の姿。

その健在ぶりを知って、カーテンコールでは拍手が鳴り止みません。


ただ少し残念なのは観客席の若年層は少なく、大半は高齢者。S席25000円、
D席でも8000円ではむべなるかな

せめて天井桟敷の料金を格安にと思うのは、ファン減少を心配する老人の繰り言で
しょうか。






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