2016/10/03 668

. ISHiGAKI​ .

石垣ブルーといわれる色をご存知ですか。

画家 石垣定哉の描く独特で鮮やかな青色です。


石垣定哉は私の三重県立四日市高校の同窓生。

愛知県立藝術大学を卒業後、世界を舞台に活躍する自慢の友人です。

特にニューヨークを題材としたマンハッタンシリーズでの青色は、後に石垣ブルー
と称されました。

ニューヨークのフォーブス美術館で日本人として稀な個展を開催。

当時ニューヨーク、ソーホーにあった彼のアトリエを訪ね、近所のイタリアレスト
ランでワインを飲んだものでした。

その後、パリのナイトクラブ「クレージーホース」の楽屋に通い、彼曰く「座付き
画家」と言われるようになりました。

踊り子の舞台、楽屋を描いた名作、クレージーホースシリーズはこうして生まれま
した。

往年の「ムーランルージュ」のロートレックを彷彿とさせる活躍ぶり。

この時代から、石垣よりもISHIGAKIと呼ぶにふさわしい風格と作風となりました。


順風満帆の活動の彼を病魔が襲います。

2008年に突然の脳梗塞を発症。一時は再起不能とまで言われました。


懸命のリハビリを続け、見事に再起を2010年に果たします。

病後、色彩は微妙な変化を見せ、シャープさに柔らかさが加わりました。


そんな彼の初期、壮年期そして再起後の新作までが一堂に。

三重県立美術館で堂々の個展が開催されます。

友人の一人として、感慨もひとしお。

ぜひ皆様ご覧ください。


石垣定哉展 三重県立美術館 2016年10月8日から12月11日。

2016/09/26 667

. マナー .

最近、各地の文化施設でワンコインコンサートが開催されています。

平日のお昼、500円でクラッシックの若手の演奏をライブで聴く試み。

シニア層に好評でご婦人ばかりではなく、男性ファンも増えているそうです。



三重県の津市にある会館ではコンサートの前に解説がありこれがまた好評。

演奏される曲目のみならず、聴く側のマナーまで。

ソナタでは楽章ごとには拍手せず、3楽章が終わってからの拍手。

もっと簡単にいえば、演奏家が客席に向かってお辞儀するまで拍手はしないことがマナー。

この試み以降、気持ちのよい環境でコンサートが開かれるようになったそうです。


先日、某所でのコンサートはシンフォニーの合間に拍手。

携帯の着信音も聞こえてきます。

何とも興ざめ。聴く側も演奏家もしらけて、せっかくのコンサートも台無しでした。



美術館では絵の前で数人が大声でおしゃべり。

果てはカメラで作品をパチリ。

マナーも何もあったものではありません。



映画の最後のエンドロールまで椅子に座って観る観客の少ないこと。

キャスト、スタッフの紹介、サントラまでもが映画の楽しみなのです。。



芸術の秋本番。

作品の勉強同様、マナーの学習も必要なのかもしれませんね。



2016/09/20 666

. 海の見える理髪店 .

私の通う理髪店は祖父の代からのおなじみの店。

客が私で三代目なら、床屋のあるじも孫の代。

考えれば長い付き合いです。



今年の直木賞受賞作は荻原浩の「海の見える理髪店」。

ネタバレになるので、あらすじはここでは書きません。

しかし、客の立場での床屋の気持ちよさの描写は秀逸です。

美容院では味わえない数々の悦楽。

シェービング、洗髪、はてはマッサージ。

床屋での時間は単に髪を切ることだけだはなく、癒しであることが実感されます。



一方、年季の入った職人の技もさりげなく描かれています。

ハサミによる髪を切る音の微妙な違い。蒸しタオルの使い方。

時間と値段だけが売りの安床屋では決して体験出来ない悦楽の時間です。



客と床屋のあるじの会話も値段には含まれています。

客が黙っていたいのか、話したいのか、それを見分けるのも床屋の技のひとつ。

床屋談義という言葉があるくらいですからね。



最後にチョットしたネタバレのヒント。

この小説集、どの短編も最後の一行が見事です。

ジーンとすること、うけあい。

これを書くための小説と言ってもいいくらいです。

名手、荻原浩の面目躍如です。



この小説を読んだ後、床屋に駆けつけた読者はきっとたくさんいることでしょうね。


2016/09/12 665

. 秋風 .

広島カープ、25年ぶりのセリーグ優勝。

戦前の予想を覆し、ぶっちぎりの独走です。

それに引き換え、我がドラゴンズは最下位のていたらく。

ファンには一足早い終戦となりました。


東海地区はプロ野球、Jリーグとも振るいません。

グランパスに至ってはJ1陥落の危機。

ドラゴンズ、グランパスとも監督は途中交代。

チームはバラバラ、観客席のファンもバラバラです。


両チームとも親会社は中部財界を代表する中日新聞社とトヨタです。

多少の成績不振など経営に影響しないというノンビリした体質。

補強もせず、指導者経験の少ない監督ではこの結果も当然と言えるのかもしれません。

GM制が全く機能しないのも両チームの特徴。

オーナーの責任追及もうやむやのまま。

シーズンオフの選手流出の懸念も共通です。


地元のスポーツ紙の一面が野球の話題以外の日の何と多かったことか。

オリンピック開催年で救われたとはいえ、何とも寂しい紙面のシーズンでした。


台風が過ぎ去り、朝夕は虫の音が聞こえすっかり秋の気配。

中部地区の野球、サッカーファンには長く、寂しいスポーツ観戦の秋となりそうです。



2016/09/05 664

. 所有と使用 .

社用車を購入からリース契約に変更して数年。

今週には新しい車が納車されます。

三年ごとに、車検をせずに新車に変更。何とも贅沢に思えますがこれが最も有効な
経費節減策だそうです。

税金、メンテナンス費用等はリース会社負担。

自動車という資産を所有することから、リース料としての経費で損金算入。

これは工場設備も同様です。



今はまっているのが「Jango」というスマホのソフト。

海外に住む娘から教わった音楽のプログラムです。

好きなアーチスト名を登録すると、自動でラジオ局が設定され好みの曲がエンドレ
スに流れます。つまり、私専用のステーションが出来上がるという次第。

もちろん、登録は無料で24時間エンドレス。気に入らない曲はパスもできるスグレ
もの。

車の中では、ブルーツゥースで繋ぎ、ドライブを楽しんでいます。

私専用のラジオ局はクラシックから、ロック、オールディーズまで数十局。
CDの出番はなくなりました。



ダウンロードからストリーミングへ。

CDを買うことはもとより、ダウンロードすることさえも、所有という概念では同
じこと。

ストリーミングという究極の使用に置き換わるのが現代です。

このモデルをどうビジネス化するかが、これからの課題。

レンタルビデオ、CDを使用料を払い、借りて楽しんでいたのは、はるか懐かしき
時代となりました。





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