2016/03/07 637

. ブランド .

先日、ある勉強会で大変興味深いブランド論を聴きました。

早稲田大学の長沢伸也教授のラグジュアリーブランド戦略。

ナショナル、プレミアム、ラグジュアリー等のブランドの明確な違いとは、、。



商品、サービスをラグジュアリーブランド化するための法則。

一番はポジショニングを忘れること。つまり他との比較は無意味。

これが出来れば、価格競争の呪縛から逃れることができます。

二番目には機能のみを追求することなかれ。

時刻の正確さのみ求めるのであれば、電波時計にはかないません。

手巻きの数百万円の時計の価値は背後にある物語、ワクワク感。客はその価値に対
価を払うのです。


ラグジュアリーブランドの新聞広告は商品を売るためではありません。

企業の価値を知らしめるためのもの。ですから商品の価格は一切記されていませ
ん。

広告といえば、有名スターを使うこともご法度。

なぜなら商品、企業価値がそのスター以下と思われてしまうからです。



最後に海外生産は絶対にしないこと。

地域から離れてまでコスト、製造量を追求すればそれはもうコモディティ。

ラグジュアリーどころか、ブランドとしても存在価値を失ってしまいます。


興味を持たれた方は長沢伸也著「高くても売れるブランドを作ろう 、ラグジュア
リーブランドへの挑戦」をお読みください。

ラグジュアリーブランドは中小企業こそ成しうるもの。きっと目からウロコが落ち
ますよ。


2016/02/29 636

. ダイバーシティ .

今年度最後の三重県経営戦略会議のテーマは「ダイバーシティ」。

ダイバーシティとは国籍、宗教、性別、年齢差などの違いを受け入れ、その多様性

を生かす考え方で、ポストサミットの議題としてピッタリのテーマです。


三重県の総人口に占める外国人の割合は全国第三位。

ブラジル、中国、フィリピンでその大半を占めます。

外国人住民のなかには、地域社会の役に立ちたいとの意欲を持っている人もいま
す。

しかし、日本語が堪能でないため日本人と交流する機会が少なく、地域社会での活
躍が充分発揮できないのが現状のようです。

外国人に対する日本語教育、マナー等日本の習慣を教えることはもちろん大切で
す。

しかしこの問題解決の重要な視点は、外国人からも日本人が学ぶという姿勢なので
はないでしょうか。

ブラジル人からサッカーを学ぶブラジリアンスクール。

日本人が語学の短期留学をするほど公用語の英語が堪能なフィリピン人による英会
話スクール。

地域社会で外国人を囲むカルチャースクールの花が開けばシメタものです。

日本社会に馴染ませるための外国人政策は何やら上から目線。

日本の産業構造のパーツとしての外国人労働者教育と見られても仕方ありません。

多様性を認め合うのがそもそものダイバーシティ構想。

サミット開催を契機に異文化交流の芽が育てば、それこそ最高のサミットのレガ
シーとなりそうです。



2016/02/22 635

. 疫病神 .

最近黒川博行の疫病神シリーズにすっかりハマっています。

第五作目の「破門」が第151回の直木賞を受賞し、そこから一作目「疫病神」までさ

かのぼって読み始めました。

イケイケヤクザの桑原と建設コンサルタントのオドオド二宮のコンビは、関西漫才

のボケとツッコミそのもの。

会話の面白さ、派手なアクション、どんでん返しのミステリーとてんこ盛りの面白
さ。

最近はスカパーでドラマ化もされています。

北村一輝と浜田岳という絶妙のコンビで、これも大ヒットのようです。


二人が挑むのはヤクザも黙る巨大な権力組織。

警察、ゼネコン、宗教団体、産廃業者等、金の亡者からその上前を掠め取る物語。

そこがカタルシスを感じる所以で、人気の秘密があるのでしょうね。

美大出身の著者ならではの作品は四作目の「螻蛄(ケラ)」。

宗教団体の重要文化財級の絵巻物をめぐる教団内の生臭い争い。

怪しげな美術商、寸分違わない偽物、盗品マーケット。

美術市場と宗教界のドロドロした裏側が暴き出されます。

「桑原さん、この作戦はよう出来てますな。まさに深謀遠慮ですな」。

「二宮クン。辛抱も遠慮もせんのが極道や、アホ」。

こんなギャグ、なかなか最近の漫才でも聞けませんよ。

続編が待ちどうしい、久しぶりのシリーズです。

2016/02/15 634

. 相場と定価 .

先週、三重県名張市の若手農業経営者の集まりでお話をする機会がありました。

題して「経営革新の現場から」。

酒造の経験から農業経営のヒントになるものが果たしてあるのかどうか。



私が申し上げたのは「相場と定価」というキーワード。

ほとんどの一次産品の価格は相場で決定されます。

豊作なら価格は低下し、凶作なら上がる。

相場価格からリスクのない定価にするにはどうすればよいのでしょうか。

方策は二つです。



ひとつはブランド化。コモディティーから価格決定権のある商品への転換です。

魚沼産のコシヒカリ、関サバ、関アジ、大間のまぐろ等。

生産者が定価を決めることのできる商品つくり。

そのためにはマーケットを思い切って狭め、顧客の絞り込みが必須です。



もう一つは一次産品から加工食品へ。

キャベツという相場産品を千切りにすればそれには定価がつきます。

農業の3次化なら6次化ほどの困難もありません。



どちらの方策もその肝は消費者に寄り添うこと。

川下に近づけば近づくほどマーケットが見えてきます。

どの業界でも自助努力に勝る解決策はなさそうです。


2016/02/08 633

. 日本酒大学 .

先週の土曜日は年に一度の恒例の宮の雪日本酒大学。
今年で第47期を数え、35年目を迎えました。
卒業生は延べ1800名を超え、すっかり当社の看板イベントとなりました。

今年の特徴は3分の2が女性の受講生。しかも若い方が目立ちます。
開校当時は圧倒的年配の男性ばかり。
どちらかといえば、お酒好きの集まりといった塩梅でした。
時代の移り変わりを感じるばかりです。

授業風景はまさに真剣そのもの。一言も聞き漏らすまいという姿勢にこちらも圧倒されます。
工場見学の仕込み現場では杜氏、蔵人に質問しきり。
それも酵母、麹、仕込み温度等、専門用語を交えた真剣なやり取りに時間もオーバーぎみです。

ワインブームでソムリエ講座の人気が高まっているそうです。
それに比べ、日本酒の利き酒師人気はいまひとつ。
当社の催しがその入門の一助になれば望外の幸せです。

受講生のアンケートでは「日本酒の魅力を知る良い機会になりました」といううれしいお言葉。
同時に当社社員のお客様への接待をお褒めいただく回答もチラホラ。
当社にとっても伊勢志摩サミットを控え、「おもてなし」の心を磨くいい機会となった大学でありました。



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